予告開始しました。
翌日は土曜日だ。気がすすまないけど行かないと。金成君のお家のインターホンを押すと金成くん以外の声がした。女の人だ。ゾクゾクするようなかっこいいハスキーボイス。 入ると女の人が出迎えてくれたすごい美人だ。パンツスーツが似合っていてモデルみたいだ。
「いらっしゃい、うちのガキが迷惑かけたみたいですまんな!」
スーツの女性の隣りにいる恰幅のいい、というか金成君みたいにだらしない中年のおじさんがガハハハはっと笑う。
「あの、豚男君のお父さんとお母さんですか」
恐る恐る言う。
「確かに豚男は儂の精子じゃな。全く元気に育ってくれてやんちゃなやつだ」
「私は、権蔵さんの三号秘書で豚男くんの教育係の種島精子(たねじませいこ)よ」
よく見るとおじさんの手が精子さんのお尻を弄っている。しかも嫌な顔ひとつせずにくねらせてるし。
「今日は豚男が悪さしないように精子を監視につけることにしたからな。それからこれはうちの悪ガキの悪さへの慰謝料代わりに半年間お宅のところの債務返済の利子分はうちが負担することにした。わるくないじゃろ」
本当にこの家は狂っている。でもそれはまだ序の口だった。いつもどおり金成君の部屋に入って片付ける。今日はフィギュアがのショーケースにはたきをかける。
「ほんと、金成君。ヘンタイよね。こんなの集めて、クラスメートに掃除かけさせて恥ずかしくないわけ」
そう言いながら胸を突き出した扇状的なフィギュアにはたきをかける。
「そうかしら、オスがメスをコレクションするのは本能よ。それがフィギュアであっても生身の人間であってもね」
そう精子さんと紹介された女の人があのハスキーボイスで耳元で囁かれて、抱きしめられる。
「やめてください…」
身をよじっても逃げられない上半身に体重をかけられながら胸を強調させられる。ちょうど今掃除していたフィギュアと同じ格好だ。
「ちょっと胸が足りないね、フヒッ」
そう笑う金成君。全く反省していない。
「そうね。この子は体がまだメスらしくないからメスらしい体型のフィギュアを見ると本能的に嫉妬してしまっているんですよ」
「そんなんじゃないわよ」
そういった瞬間的確に胸を揉まれる。おかしい、この人、金成君よりさらにうまい。胸を揉まれているだけなのに下半身が熱くなる。
「ふふふ、勉強しましょうか。織乃さんでしたっけ、あなたは自分が豚男さんを教えているつもりでしょうけど、本当は違うのよ。豚男さんがあなたを教育し、しつけ、コレクションするために調整しているの」
そう体を愛撫しながら金成君のところに連れて行く。
「織乃、今日はこっちの制服で頼む」
そう言うと、金成君がうちの学校よりもだいぶ偏差値の高い学校の制服を指定する。
「何アホなこと言ってるのっっんんん!」
そういった瞬間、精子さんがクリっと乳首を弾いて、私は軽い絶頂に膝を笑わしてしまう。
「お着替えしましょうね」
それから言われるがままに精子さんに指定された制服を着せられる。もちろんセクハラだらけだ。女だから女の弱いところがわかるのか、すごくうまい。嫌なのに、着替え終わって金成君の前にでた時はすっかり息があがってしまっていた。
「いいねぇ。いつも以上に頭良さそうだよ、フヒヒ」
そう言ってなんの躊躇もなく金成君は私のスカートをめくりあげた。外気が入ってきてビクッとしてしまう。
「いいねぇ、風紀委員長なのにパンツはエロいの。フヒヒ、ギャップ萌えだよ」
「アンタが無理やり着させたんでしょうが!」
そういうも、すぐに精子さんが私のショーツを撫でて腰砕けになる。下着も精子さんに着せられた薄いものだ。
「はぁ、はぁ、はぁ…ほら…開きなさいよ。テキスト一五ページ」
それからも執拗なセクハラが続く。金成君じゃない。精子さんがだ。一時間ほどですっかり椅子の上に水たまりができてしまっていた。
「んん、だぁからぁ、ここの問題はぁ。二次方程式でしょ…あんっ!Xに代入するだけぇ」
「ああ、なるほど。確かに。織乃わかりやすいわ」
普通に勉強している金成君のせいでまるで私のほうがバカみたいだ。
「精子、喉乾いたから休憩しよっか。織乃も疲れただろ」
そう言われたとき、心底ホッとした。
「わかりました、今お茶を飲ませてあげますね」
そう言うと私の横で、精子さんがお茶を飲んだ。え、なんで。意味がわからずに混乱する私。そしてその直後、精子さんが金成君に口づけする。
「ん…チュッれろ~んふぅ…ヂュルルルル」
音を立ててお茶を飲む金成君。
「ぷはぁ、最高だわ。口の中でお茶を点てるなんて芸は精子しかできないわ」
「ふふふ、メスならこの程度の芸の一つも覚えているべきなんですけどね。では織乃さん」
「ええ、私はいいで…」
拒絶する前に唇を奪われる。細くてサラサラした舌が甘いお茶とともに侵入してくる。
「チュ…こくこくん…ふはぁ…あっ…」
舌が私の口内をかき回す。軟口蓋を撫でて歯頸をくすぐる。そのたびにお茶が舌の上を移動して味を変える。酸欠のせいで舌以外の感触が感じられなくなって思考もとまらない。
チュっ…ちゅぷぷ…くちゅっちゅっと大人の女の人が舌使いで淫らに音を立てる。
「んふ…ちゅるるる…あんっふはぁ」
お茶がなくなっても精子さんの唾液を注がれ続ける。ポカポカして考えられなくなる。酸欠だからなのに、気持ちよくて暖かくてドキドキしている。そして最後にずりゅりゅりゅりゅっと音を立てて精子さんの舌が口内をなめた瞬間、私の体が跳ねた。
「あはぁぁぁぁ…」
口づけが終わった瞬間、甘い吐息が漏れてしまう。全身が弛緩している。
「ふふふ、本当に経験がないのね。しつけるのに丁度いいわ」
脱力して力が入らない私を精子さんが抱き上げてベッドに転がす。
「ふふ、若い二人に補習授業ね。ここに体は発情したメスがいます。まだ心は豚男さんのものになっていません。どうしますか」
そう言いながら私のショーツを脱がす。
「チンポ突っ込んでハメてわからせる、かな」
「いつも言っていますけど、せっかちすぎです。メスを落とすのはタイミングです。ほら、みて」
そう言って、スカートを捲って膝を立たせる。ボーッとなったままされるがままの私。
「クリトリスもマン穴もきれいでしょ。これはまだ男の求め方を知らないメスです。まずはオスを体が求めていると教えてあげましょう」
直後クリトリスが触られる。
「あんんっ…」
軽く体が震える。
「かわいいね。トロトロのまん汁出して、オスを求めてるじゃん。フヒヒ、まだ駄目なの?」
金成君が顔を近づけたのか彼の鼻息がゾクゾクとした快感に変わってしまう。クチュっと温かい指の感触。
「まだです。もっともっと刻み込まなければなりませんね。でもそのためにはこのメスを知らなくてはいけません。織乃さん、あなたもです。自分の体も十分に開発できないメスはメスとして価値が低いわよ」
「やぁ…やめて…ください…」
「あんまり抵抗できないようにさっきお酒を飲ましておきましたからね。いろいろ試しましょう。豚男さん、まず耳裏です」
直後、耳を何かがなぞる。
「ひゃぁぁ」
弱いですね。クリップボードに記入する音。
「次はうなじ、女のメスフェロモンを吸い込みながら、堪能してあげてください」
「んんん…」
「ここはキませんか…じゃぁ、首筋を」
きれいなマニキュアを塗った指が私の服をはだけさせる。吉邑君、なんだか私ひどいことに巻き込まれちゃったよ…。
「んあっはぁ…」
ザラザラした舌がなぞる感触。我慢できずに声が漏れる。
「我慢していますが感じています。次は脇です。真面目なだけあって、きちんと処理されていますね」
そう言いながらはだけさせられる。ドキドキしながら、吉邑君に心のなかで謝罪する。そんな私の気持ちなど無視して、鬼畜な二人は脇、鎖骨、へそ、太もも、足の裏まで舐められ、くすぐられ、テストされてしまった。悔しいほどにポワポワしてドキドキしてぞくぞくする。感じすぎて混濁する脳に精子さんの言葉が聞こえる。
「このメスで性感帯の開発実験をしましょう。いつも勉強するとき織乃さんは豚男左に座りますから、今後左の太ももだけ開発します。そのうち左太ももを撫でるだけで発情するようになりますよ」
私、どうなっちゃうんだろうか。荒い息と混濁する意識。次に目を覚ました時は三〇分後だった。
「あ、目が冷めた?精子があんまりきつい酒飲ませるから寝ちゃってたんだよ。何もしていないから安心してよ、ヒヒ」
身を起こすと。きちんと制服を着せられて、下着も変えられていた。いや、自分の学校の制服以外の制服を着せられている時点でおかしいんだけど。そして下半身に違和感がある。
「なに、これ…」
下半身に革っぽいよくわからない器具がつけられてしまっている。ゴワゴワして気持ち悪い。
「私は少しこれから出かけるので、豚男さんがやんちゃをしないようにつけさせてもらいました」
それは鍵付きのパンツだったお尻の部分は小さな穴が開いて股間の部分持ちさなアナがあって、用は足せるようになっているみたいだけど…。っていやいや、冷静に見ている場合じゃない。
「貞操帯っていうんだよ。操を守るための帯、真面目な織乃にはぴったりだね。フヒヒ」
「では私は失礼いたします。織乃さんは日曜日はお休みとうかがっていますから、月曜日にお会いしましょう。そのときに外して差し上げます」
絶句する私をおいて、精子さんが出ていく。
「じゃっ、勉強の続きを見てよ」
この期に及んで勉強も何もないものだと思うけど、私は当然のように立ち上がって机のところに行く。というか、勉強。私のわかることにしがみつかないと正気でいられなさそうだった。
そして椅子に座った瞬間、股間が震えた。
「んんんっ…」
いままで貞操帯に気を取られて気づかなかった異物感。
「どうしたのかな、フヒヒ。勉強しようよ」
そう言って私の太ももに手を置く金成君。ヴヴヴっと股間の中で震えるなにかの振動が太ももに伝わる。
「やめてよ…んっふぅ」
「どっちだい?」
「どっちもよ!」
股間で震える得体のしれないものに恐怖を感じる。そしてそれに刺激されてしまっている自分の体にも。
「ローターはタイマーだから止まらないんだ。定期的についたり消えたりするから。ふふふ、これからわからないところがあったら太ももスリスリして聞くから。嫌だったら正答率上げてね」
相変わらずのニヤニヤ笑い。拒絶は意味がない。私は狂気の中で飲まれつつあった。
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