「なんと!我々コスプレ研究会が廃部リストに乗っかているでござるよ!」
そうコス研の部員が僕に言ってきた。僕はスズキ、このコスプレ研究会の会長ということになっている。だが、女子部員がいなくなって久しいコスプレ研究会の現在の活動は各地のイベントや撮影会に行ってレイヤーさん達の写真を取ることと、学内に隠しカメラを設置して女子学生の盗撮をする裏の活動の二本立てだ。正直ろくでもない部活動の一つだ。
とはいえ、僕も会長だから部員たちのために抗議しにいく。次期会長と目される財務部長、東雲皐月だ。
「あなた達の活動のどこに部活動の要素があるのかしら?学園から支給された部費をつかって何の生産性もないイベントに出て、それで写真を撮る。やっていることは自分達の私費でやるべきことよね。それに、あなたたちには盗撮の嫌疑がかかっています。これはもう部活動というより犯罪です」
わかってはいたことだがにべもない返事だ。そしてあの突き通すような視線。正直少し恐怖さえ感じた。そんなことを考えていると、突然背後から声をかけられた。
「そちらも廃部ですかなぁっ」
振り向くと小柄だが、怪しげなローブを羽織ったやつがいた。正直目がイッてしまっている。視線は宙をさまよい、体もふらふらとゆれている。僕は関わり合いにならない方がいいと無視した。
「スズキ殿、ワタシには策がございまぁすっ!コス研のスズキ殿に是非共ご協力ねがぁいたくっ!」
あわを飛ばしながら変なイントネーションで喋るやつに、僕はまるで操られるようにふらふらとついていってしまう。ソイツはオカルト研究会の人間だという。オカルト研究会も僕達のコスプレ研究会と同じく廃部候補になっているらしく、彼はオカルト研究会の魔術によって東雲皐月を傀儡にしようと持ちかけてきたのだった。
なんでも人間の魂を入れ替わらせる魔術を習得したというのだ。それで人真似ができる人間が必要だとか。そもそもコスプレ研究会はコスプレを撮影する会であってコスプレする会ではないのだが、そのあたりは説明されても理解されなかった。自分でもなんでついていったのかわからないが何故か僕はついていってしまった。
そして結論から言えば、怪しげなオカルト研究会の魔術は成功してしまった。僕はふにふにと自分の胸を揉みしだいてみる。僕はいま東雲皐月だ。白い肌、整った顔立ち、まさに女性の理想を凝縮したような女神のような体が僕のものになってしまっている。女子トイレの鏡の前で確認する。おもわずニヤニヤと自分の気持ちの悪い笑みがこぼれてしまう。ととのった東雲皐月の顔立ちが崩れる。
とりあえず、コス研の部室にいくことにした。せっかく女子の体を手に入れたのだ。コス研らしく撮影しなければ。
「ほ、本当に会長なのですか!?」
僕が入った瞬間素っ頓狂な声を上げて蜘蛛の子を散らすように逃げ始めたコス研の部員たちをなんとか押しとどめて説明した。
「本当だって、ほら」
スカートを捲って清純なショーツを部員たちに見せる。すぐにカメラのフラッシュがピカピカ光り始めて東雲皐月の下着を記録に収める。コス研の盗撮どころではなく価値のある写真が僕達の手の中に入ってきたのだ。そして、スカートをたくし上げた状態で僕は東雲皐月の入部届を記入する。
「私、東雲皐月はこれからコスプレ研究会に入会します。これから、皆さんのコスプレモデルとして私の写真を取ってください。もちろん、コス研の廃部は撤回します。それから部費の増額も日本のサブカルチャーを真摯に研究しているコス研なら当然です!」
そう部員たちの前で東雲皐月の口調を真似て宣言する。シュルシュルと制服を抜いでいく。様々にポーズを変えて下着グラビア撮影を観光する。
「ふふ、きれいに写っているかしら。コス研の先輩方なら私の恥ずかしいところも全部撮影していいですよ」
そう言って見せつけるように清楚な白いショーツを食い込ませる、うっすらと割れ目が浮き上がる。
たかれるフラッシュ、容赦ない男たちの目線が東雲皐月の白い肌を突き通す。それを感じるうちに徐々に怪しい気分になってくる。
そして数日後、すっかり東雲皐月としての生活になれ、振る舞いも板についてきた。もちろん選挙運動はやめて放課後はコスプレ研究会に入り浸っている。すでに東雲皐月が持っていた私服はほぼ全て撮影に使われコス研の部室自体が東雲皐月の衣装箱のような有様になっていた。
そして今日は正直待ちに待ったひだった。部員みんなで相談して通販で選んで購入したチャイナ服が届いたのだ。しかもただのチャイナ服ではなくシースルーのエロチャイナだ。もちろん東雲皐月の財布から衣装代を出している。僕の方も女子として化粧なども覚えてたり、東雲皐月の口調や振る舞いを練習したり、着々と準備ができている。ちなみに僕の体に入っている東雲皐月の魂は体ごとふんじばって部室に放置されている。
「どうかしら?」
隣室で着替えて部員たちの前に姿を現す。黒字の薄いシースルーのチャイナ服で薄い生地越しに東雲皐月の白い肌が見えている。縁取りは扇情的な赤で下にはやはり東雲皐月イメージからはかけ離れた真っ赤な光沢のあるマイクロミニの下着を着ている。薄いチャイナ服の下の派手な下着は当然のように透けて見えて、部員たちの視線がそこに集中するのを感じる。さすが僕の変態同志たちだ。
「どこかヘンですか?とってもセクシーでいいチョイスだと思うのだけれど…」
そうわざとらしく逡巡してみせる。部員たちが口々に下心丸出しで褒め称える。それを東雲皐月らしくクールにかわしつつ本来の彼女なら絶対に言わないだろう事を言ってみせる。
「では、先輩方、私をエッチに撮影してください。よろしくお願いします!」
そう言ってまずは女豹のポーズ。スタイルのいい尻を誘うように左右にふりふりしてみせる。そしてローアングラーなうちの部員たちの期待に応えてゆっくりと焦らすように深く入ったスリットをずらしてきわどい部分が見えるようにする。
ちなみに下の毛はわざと処理するのをやめている。はじめは綺麗に処理されていた場所が時とともに生えてきた毛によって無残にだらしくなくなっていくさまは僕に日々カタルシスを引き起こし、奇妙な優越感を与えていた。
撮影が進むに連れて次第に部員たちの鼻息が荒くなっていく。マイクロミニのショーツからはみ出たハミ毛に気づいてからはよりそれが明らかになってきて、僕はそんな彼らを煽ることに快感を覚えつつあった。
「満足したかしら。でも、今日はこれで終わりじゃないですよ。セ・ン・パ・イ方、これから私、次期生徒会長候補、東雲皐月におさわりを解禁します!ふふ、そんなに、鼻息を荒くしちゃって。怖いのかしら」
そう、挑発的に言って見せる。
「そこのあなた、ガリガリのオタクでいかにも童貞。女子の体に触ったことなんてないんでしょう?いいわ、ほら、私の背後から触っていいですよ。あぁん!」
東雲さんがそういうんならなどと言い訳をしてその部員が背後から胸を揉みしだき始める。案の定、あんまりうまくない。まぁ、僕もここ最近毎日東雲皐月の体で女子のオナニーや性感帯の開発に勤しむまでは何も知らなかったのだから人のことは言えないが。
「さて、そこの太っちょの先輩。こちらに来てくださいますか?」
そうコス研一の重量級の部員で100キロをこす巨漢を呼び寄せる。
「ああん。先輩、実は私先輩のことが好きなんです」
目の前に経ったそのデブに真顔でそう言ってみせる。コス研に爆笑が起きる。そりゃそうだ。非常識なエロチャイナ服で、背後から別の男に胸を揉みしだかれながらの真剣な告白だ。
「もうっ、わかってくださらないんですね」
そう言いながらその汗臭い巨漢に密着してき、右手でふよふよと股間の金玉をマッサージしながら、現在進行形でいたずらされている胸を押し付け、左手でそいつを抱きしめると唇と唇を重ね合わせる。
東雲皐月の初キスかどうかは分からないが、そのままソイツの口の中に淡いピンク色の舌を差し込み深く舌を絡み合わせる。ようやく勃起してきた乳首とあわせて少しずつ東雲皐月の体がオンナとして準備されていくのを感じる。
ちゅちゅ…ちゅぷっちゅぱ…んはぁ…ちゅぷんっと切なくて我慢できないというほど積極的に舌を絡め合う。フラッシュがたかれまくり写真に収められる。明日からコイツと東雲皐月は学校公認のカップルになるために口内でイチャイチャすることになっている。そしてそれと同時にコス研を廃部リストから削除すると宣言し、東雲皐月は私情によってマニュフェストを捻じ曲げるような感情的で信頼のできない候補だと見せつけるのだ。
「「はぁ…はぁ…はぁ…もう我慢できません!さっ、はやくそのズボンを脱いでください。カメラマンのみなさんもご自由にどうぞ。先輩方の情欲を受け止めるのも後輩として当然の努めですから」
慌ただしくコス研の部室の中で男子部員達が下半身をあらわにする。すえた男性器の匂いが部室に立ち込める。それはとても不快な匂いのはずなのに、東雲皐月の女子の体を通して感じるとどこか不思議とドキドキして背徳感に胸が震えてしまう。どうしようもなく狂おしい淫靡な男の匂い。
「あぁん、ほら、アナタ。横になってください。立ったままでは私の初めてを捧げられません」
そう100人中100人が醜いと感じる巨漢に対してせつなそうに優しく誘いかけてみせる。ムクムクと東雲皐月のすべすべの指の中でそれが大きくなるのを感じる。コス研の部員たちが見守る真ん中で巨大な醜男が横になり、顕になった下半身からひときわ臭いものがそそり立つ。
僕は東雲皐月の口を借りて現在撮影しているビデオカメラに向かってカメラ目線で言う。
「ふふ、これから私はこの方に初めてを捧げます。なんで私がこんな醜男にって疑問に思っていますか?ふふ、それは私がブス専だからです。彼のお顔はとってもキュートでぷにぷにのお腹もすごい可愛らしいでしょ。それにこのおちんちん。カリ高でまるで豚さんのドリルおちんちんみたいにくびれています。もう我慢できなくて、初めてのエッチをコス研でしちゃうことに決めました。
ふふ、つきましてはコス研の廃部は撤回します。こんな可愛らしい方のいる部活を廃部にするわけにはいかないと思うからです」
そういってチュッとその男性器を摘んで竿の部分に口づけしてチュパチュパと垢を削り落としていたずらっぽく笑ってみせる。
「こんな私をみてみなさん驚きました?でも実はこれが私の本性なのです。イケメンのできる男には全然興味がなくてカレみたいなダメダメでだらしない格好の悪い男の子の面倒を見たくてたまらないのです。もうおはようからお休みまで、お食事から下の世話まで全部お世話したくてたまらないのです。
ふふ、この動画を見ている皆さんの中にも私の好みの方がいらっしゃるかもしれません。我こそはと思う方は是非とも生徒会財務部長の東雲皐月に会いに来てくださいね。もしかしたら私も我慢できなくて今日みたいにその場で即断即決ハメパコしてしまうかもしれません」
そういって嬉しそうにウィンクしてみせる。これで東雲皐月の人格は最低のビッチとして特に女子から敵意を持って見られることだろう。
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