侵食する母性:三ヶ森学園:疾風競視点

「はあ…はぁ…」

 荒い息が体育館に響く。まだ殆どの学生が来ていない三ヶ森学園の体育館。陸上部の朝練でボクは走っていた。いや、気合を入れて走っているわけじゃないのに妙にタイムは伸びている。早く走ってフェロモンを活性化させたい。部員全員がそう思っていると思う。だってメスだから。

今朝学校に来る途中に見た虫の交尾。それが羨ましくて股間が熱くなった。虫でさえも交尾して産卵してるのにその何百倍もいきている人間のボクが未だに交尾したことないなんてなんか変な感じだ。でもいつでも準備はできている。昨夜も近所を走って部屋で火照った体を撮影しながら自主練した。強いオスに組み伏せられてザーメンをたくさんもらうことを考えているとあっというまに時間が経ってしまう。速風先生から『いやらしいグチュグチュオナニーでメスフェロモンドパドパ出ていていいですね。今すぐレイプされても孕めそうね。このままメストレに-ニングしましょう』とフィードバックが返ってきて嬉しかった。

「はぁ…ちゅっちゅるっちゅぷぷぷぷ」

走ってきた部員とキスをする。いつの間にか全員とキスをしていたしお互いの弱点もよくわかっている。だってメスだもん。早く孕みたい。その一心でボクの陸上部は団結している。

朝練が終わってスペシャルドリンクを飲みながらモップで体育館の床を拭く。ほんの1時間の朝練で体育館の床はカピカピだ。スペシャルドリンクも昨日はなんかすごく臭くて飲みにくかった気がするけど、今日はとても美味しい。まるで体に溶け込むように吸収されていくのがわかる。すご、これ何杯でもイケるよ!プリップリの白濁液が唇の端からこぼれてきたのをすくってなめる。

朝練が終わって着替えて教室に行く。男子たちがなんかいつもよりボクのことをチラミしてきているような…えへへへ、やっぱりメスフェロモンドパドパなんだ。思わずこっちのことを見た男子におしりを振ってサービスしちゃう。あ、股間もっこりした。かわいい。

授業中もずっとメスフェロモンと交尾と出産のことばかり考えちゃう。本当は今日は弓道部の日だけど、我慢できないから陸上部のほうかな。だいたい、ボクは陸上部の主将なのに兼部とかおかしいよね。メスとして出産の準備ができる陸上部に行くほうが当然だし…そんな事を考えていると緊急呼び出しのメッセージが来る。もう、仕方ないな。さっさとやめちゃいたいんだけど、やめたらみんなから怒られるだろうな。

ため息をついて手を挙げる。

「先生、トイレ!」

 そういって面倒くさいなと思いながら指示があった場所に向かう。指示のあった校舎裏で男子たちが数人倒れていた。立っているのは狼型の妖魔。上半身裸でたくましく割れた腹筋を見せつけている。すごい…心のなかでその妖魔の腹筋に男らしさを感じてドキッとする。そして獣型妖魔特有の獣臭さ。でも、その動物臭い体臭がボクの股間に響く。

「おいおい、おめーら。チョー弱えじゃん。今まで随分オレのことパシらせてくれたよなあ!」

 そう言いながら倒れている学園生を踏みつける妖魔。その容赦の無さにますますドキドキしてしまう。早くコイツなんとかしないとボクのほうがおかしくなっちゃう。そう思って小太刀を構え直す。

「おお、メスじゃねえか。フェロモンプンプンさせて、発情してるのかぁ、あぁん?」

 そう言ってそいつが振り返る。やばい、見ちゃいけない。ボクが発情してるのバレてる。レイプしてもらえちゃうよ。そして振り返った瞬間、その妖魔のズボンの膨らみが目に入る。まだ見たことのない男の部分。でもそのズボンの膨らみが返ってボクの想像力を刺激しちゃう。大きい。さっきのクラスの男子の何倍あるんだろう。

 武器を構えているボクにむかって悠々と向かってくる妖魔。まるでボクの反撃なんてありえないとでもいいたげなオスの自信。ボクはそいつの股間を凝視しながら一歩一歩強くなってくるオスの匂いに固まってしまっていた。

「先輩、危ないです!」

 後ろから声がして次の瞬間、黒い木刀が鍛え抜かれた白いみぞおちにぐっとめり込む。

「…んんん!オスかよ!チクショウ!」

 痛そうに狼型妖魔が悪態をついて距離をとった。その直後、体勢を立て直す時間を与えまいと幾つもの符が矢のようにそいつに向かって飛んでいく。

「競!どうしたんだい?競らしくないねー、悩みがあったらあとでウチのとこにきなよ!」

いつもの気軽さで日影先輩がそういう。ボクの目にはまだアイツの、妖魔の膨らんでもっこりした下半身の残像が残っている気がする。もしあのまま待ってたらあの妖魔はボクのことを犯して孕ませてくれたんだろうか。

「先輩、何もされてませんよね」

 そう最近入ってきた後輩、鋳鞘とか言ったっけがいう。悪くない顔立ちだけど、フェロモンとかたくましさとかは足りないから、さっきの妖魔のほうがキュンキュンする。そんな風に後輩と敵の妖魔を無意識に比べてしまう自分がちょっといやだ。妖魔と人間を同列に考えるなんて。

「さっきの突きはわるくなかったね。でももう少し脇を締めたほうがいいと思うな」

「ありがとうございます。日影ねえの的確な指示のおかげです」

 そんなやり取りを見ながら、まぁボクのことは眼中にないかなとちょっとかなしくなる。もっとオスのみんなに見てもらわなきゃと帰りにトイレに寄って少しスカートを折って短くしてみる。早く放課後になんないかな、まだ未使用膜つきだからいつでも犯してもらえるようにせいぜいフェロモン出しまくるために走らなきゃね。トイレの鏡の前で挑発的なエロポーズをしながら決意を新たにする。

 教室に戻った瞬間、男女関係なくこっちを見る。短くしたスカートに注がれる注目感に今まで味わったことのない優越感を感じちゃう。休み時間も男子たちが用もないのにボクの机の周りをうろついて、前かがみになったりするのが面白い。というか面白すぎるから、わざとパンツを見せてあげたり、転ぶふりをして抱きついたり、サービスしすぎちゃったかな。まぁ、それでもクラスメートの男子連中じゃあの狼型妖魔の印象を打ち消せるほどじゃないんだけどね。あぁ、股間がキュンキュンするよぉ…。

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