寝取られた教育実習生:プロローグ:アズとカズ

プロローグ

 「んん、きてぇ…」

 薄暗いカズ君の部屋。カズ君の熱を感じる。初めての体の交わりからこれで3回目。

 カズ君、日無和真(ひなし かずま)君は私の彼氏だ。小学校の時からずっと同じ学校で、今も学部は違うけど、同じ大学に通っている。付き合い始めたのは大学に入った頃だった。ふたりとも中学高校とずっと水泳部で、思春期には喧嘩することもあったけど、同じ大学で同じ水泳サークルに入ったときから付き合い始めた。

 私より一回り小柄なカズ君の体が私の上で揺れる。水泳の選手でインターハイにもでた私と比べると少し華奢でかわいい。

そして私の中に入ってきている彼のものを感じて胸がキュンとする。体と体が交わりあってお互いの気持が一つになる。

「アズの中、温かいよ…」

「バカっ…」

カズ君の直接的な私は思わずそう言ってしまう。でもそれとともに私の感じている温かさが同じものだと感じてすこし嬉しくも思う。私の奥にきているカズ君の熱。それを感じながら私はカズ君の唇に自分の唇を重ね合わせる。

「チュっ…」

カズ君が唇を離したくないとチュチュっと吸い上げてくる。彼の柔らかな唇を感じながらカズ君の舌が私の舌と絡み合う。彼の優しくて穏やかな口づけ。お互いが相手のことを思いやりながらゆっくりと高まっていく感覚。カズ君がわたしの彼氏で良かったと思える。

「んん…ふぅんんん…ちゅぷっ」

下半身と上半身でお互いを感じながら抱き合う。彼のサラサラとした肌が私の上を滑る。

「んふぅ、カズくん…すきぃ」

彼の体を抱きしめながら言う。ゆっくりとした抽送、コンドーム越しに感じる彼の体温。

「僕もだよ、アズ」

そうささやきあいながら互いの体を重ね合う。ゆっくりと体を上下に湯足しながらお互いの体を感じ合う。そして、ついに彼の体が微かに震えて、絶頂したのを感じる。私はそのまま彼のことを抱きしめながら、クリトリスを彼の股間に押し付け柔らかい絶頂と性交のを感じる。きもちいいと心の底から思える感覚。

はぁはぁはぁっとお互いに浅く息をしながら視線を交わす。電気が消えている部屋の薄暗い部屋の中でカーテンの隙間からもれるかすかな光が互いの目に反射して愛しい相手がいるのだと感じられる。そして私はもう一度彼をを抱きしめた。さっきまでの体温をお互いに感じ合いって、セックスのあとの軽い倦怠感に身を委ねながら睡眠の海に落ちていく。ああ、できることならずっと彼を抱きしめていたい。

朝日がカーテンの隙間から漏れて、携帯のアラームの音で目が覚める。隣りにいる裸のカズくんをみて昨夜のことを思い出して少し恥ずかしくなる。でも悪い気分じゃない。おもわず、頬がほころぶ。

「んん、アズ。もう朝…?

何に恥ずかしそうにしてるのさ」

「なんでもないわ。それより服着てよ!」

 そういながらもぞもぞとお互いの体が触れる。思わず彼の裸の肉体が私と触れる。顔から火が出るほどに恥ずかしくて赤面するのがわかる。

「ああ、アズは本当にかわいいよ」

「コラ、恥ずかしいからガラでもないこと言わないでよ。エヘヘ、でもありがとう」

 カズ君の匂いの染み込んだベッドの上で添い寝して、ベッドサイドのランプの明かりでお互いを見つめ合う。これは特別なお泊り。だって、明日から私の教育実習期間が始まるから。

 教育実習に集中しなければいけないという気持ちもあるし、不純異性交遊なんていくら先生だとはいえしちゃいけないんだと思う。それに多分忙しくなるからいままでとちがって簡単に会えなくなると思うから。

 だから教育実習が始まる前に体を重ねておきたかったと言うのは私だけじゃなくてカズ君の希望でもあった。もちろん週末とか、SNSを通じてつながっているというのは当然だけど、こうして別の方法でもつながっていたいと思うから。だから、普段しないのに、こうして肌を重ねたかった。

「教育実習始まっても日曜日はデートしような」

 そうスーツに着替える私の背中越しにカズ君が言う。

 「アズ、先生みたいだね」

 そう、着替えた私に向かってカズ君が言ってくれる。

「そうかな?そうだと嬉しいんだけど」

「大丈夫大丈夫。アズは自分で思っているよりもずっとしっかりしているんだから。自信持ちなよ」

カズ君が私のネクタイを直しながらそう言ってくれる。

「なんだか、こうしてると夫婦みたいだね」

 そう私が言うとカズ君が照れ隠しにポンポンと肩をたたいてくれる。

「じゃぁ、そうなるために教育実習頑張ってきなよ。アズサ先生!」

「も~。恥ずかしいよ。

でも、じゃぁ行く前にカズ君の元気を分けてほしいよ」

 わざとらしく唇を突き出してみせる。カズ君が一瞬戸惑ってポリポリと頬をかいたあとで

「アズサ先生は仕方ないな~」

 といってチュッと唇を重ねてくれる。その温かいぬくもりを感じて、私はよし頑張ろうっと思う。

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