「そうにゅー!そうにゅー!」
颯さんの妹の凛子ちゃんが楽しそうに煽る。
「あっくぅっんんっっはぁぁぁぁ❤」
キョウコの体がみずみずしく跳ねる。ニチニチと滑った水音が響くのは彼女の中に俺のものじゃないものが入ったから。何度も何度も俺はそんな彼女を見てきたはずなのに、キュッと胸が締め付けられる。
もしかしたら、あの柔らかそうな場所に俺のものが入ったかもしれない。
もしかしたら、あんなふうに彼女に抱きしめられながら繋がれたかもしれない。
もしかしたら、あの唇を俺も据えたかもしれない。きっと間近で彼女の恥ずかしそうな表情を見るのは恥ずかしくも幸せな瞬間だろう。きっと彼女の柔肌は暖かくて俺のことをギュッと包み込んでくれるに違いない。そうしたかった。何度洗脳されても、何度書き換えられても、何度不条理を信じ込まされても俺はキョウコとそうなりたかった。
なのに、キョウコは俺達より遥かに年下の子供に貫かれている。
「ひゃぁぁ、ゴウ様ぁ、きてるわ!んんっ、そこっ切ないのぉぉぉ!」
キョウコの艶めかしい声。こころなしかいつもの乱暴にされているときよりも艶っぽさが増している気がする。自分から求めているのか生理的反応として体が求めているのか体液を絡みつかせながら衆人環視のもとで絡みつく肢体。
「んっ…ふぅぅぅ…くぅ」
「キョウコ、いいぜ!」
ゴウ様の言葉に反応するようにキョウコの体が震える。
「私も!私もぉ、イイのぉぉ!好き、好きなのぉぉぉ!ご、ゴウ様ぁぁ、あいしてるぅぅぅ❤❤」
その言葉は聞きたくなかった。俺の前で媚びる必要もない状況でそんなふうにあえぐキョウコ、胸がズキズキ痛む。
「あっふぅぅ、ねぇ、抜いてあげよっか」
股間に温かい感触がある。颯さんだ。
「そういう気分になっちゃったからさ、一緒に気持ちよくなっちゃおうよ」
キョウコと同い年のスッキリとした顔立ち。彼女自身も興奮しているらしく、片手を股間に這わせて自らを慰めながら、もう片手で俺の下半身を弄っている。
「キョウコちゃんのを見て興奮しちゃってるんだ♪」
耳元で囁かれる。彼女の指はわざと焦らすように俺の股間をさわさわする。
「だってこんなに硬いもんね。ちっちゃいけど」
気にしているところをつかれる。悪意はないようなのがよけいに辛い。
「んふっ、固くなった。下級国民だからマゾなのは一緒だよね。キョウコちゃんみなよ、すごく気持ちよさそう。強い手で犯されて、しかもイチャラブで犯されちゃってる。これからあの二人は一緒に暮らすんだよね。毎日あんなふうにラブラブするのかな」
それ以上言わないでほしい。俺とキョウコの関係をかってに邪推しないでほしい。だというのに、目の前ではキョウコが我慢できないように声を上げて、あえいでいる。年下の子供の腕の中でとろけるように幸せな顔をして。
ダメなのに、俺は俺で別の女子の与える快感に胸が激しくドキドキする。罪悪感がまるで心臓の鼓動を加速させていっているみたいだ。
御主人様に渡されてしまったから、俺達はもうゴウ様のものだ。だから、二人がどんな風になるかはわからない。本当に颯さんが言うように毎晩、イチャラブするのかもしれない。
「あっはっ、想像したんだ♪ビクビクってなった」
からかうように言ってくる颯さん。
「えへへ、おにーちゃんも気持ちよくなりたいんだ」
いつの間にか凛子ちゃんが俺の股の間に入り込んでくる。
「ひゃぁぁ!」
自分の口から声が出る。下半身から伝わってくるチロチロとしたむずくすぐったいかんかく。見下ろすと凛子ちゃんと目が合う。いたずらっぽく見える彼女はゴウ様よりも少し年下で可愛らしい。
「御主人様がね、いいて」
こそっと耳打ちしてくる颯ちゃん。目を上げると元ご主人さまが好色そうにわらっている。すぐ隣で「しゅき、しゅきっあいしてりゅううう!」と子供にむかって喘ぐキョウコ、その子供よりも年下の少女に咥えられて声を漏らしてしまう俺。
理解できないヘンタイ空間の中で脳みそがショートしそうになる
やばい、きもちいいのに、それを喜べない。
「キョウコねーちゃん、これがいいんでしょ」
グチュンっとはげしい水音がして、次の瞬間、
「ひゃぁぁぁんんん❤❤❤」
とはげしい声が上がる。そして同時に、俺の口から声が漏れる。
「んんんんん」
甘いような衝撃、ガクガクと腰が抜けたように快感が弾ける。
「んっぐんっぐんっぐ、ごちそーさまでした♪」
見下ろすと小さな顔がニッコリと嗤う。その唇の端には俺のチン毛が…。。俺のチンチンに向かって手を合わせてごちそうさまという少女。そう御主人様にしつけられたのだろうか…。罪のない無邪気な笑顔が余計に邪悪な卑猥さに見える。
「キョウコねーちゃん、僕まだイッてないんだけど、勝手にイっちゃだめだよ」
「ひゃぁっ、あっくぅっ、らってぇ、なんか、いつもと違うからぁぁぁぁ!!んひゃぁっ、あっくぅぅ!んっふぅぅぅ」
「へへへ、キョウコねーちゃん、マンコいつもより熱いよね
「ひゃぁぁっぐぅぅ、うんん!あつい!あついいいいにょおお!」
絶頂に喘ぐキョウコ。やばい、そんな彼女を見れば見るほど辛いのに…
「あ、おにーちゃん、また硬くなってきてる♪」
ペロンっと再び小さな舌が俺の敏感な部分をいじめるように舐める。
「キョウコねーちゃん、僕ももうイキそうだよ」
「うううっ!んっくうぅぅぅ!あっくっ、はげしい!やぁぁ、はっげしぃぃぃ」
パンパンッパンっと下半身を勢いよくぶつけ合わせる音が激しくなる。荒い息遣い。二人の目には相手意外映っていない。キョウコの瞳に俺は映っていない…。
「やぁぁぁ!そっっこぉぉぉぉ!」
「へへへ、僕知ってるよ。キョウコねーちゃんここ弱いもんね」
「んっっひゃっ!あっふぅぅぅぅぅぅ!んんんぁぁぁぁあああっっほおおおお!」
ビクビクと脈動するように痙攣する興奮に染まった白い肌。征服するように自らを叩きつける年下のゴウ様。そのからだも一瞬後に止まったように痙攣し、ビュッビュッビュッと震える。二人の絶頂感のバイオリズムが重なっていき、一匹の動物の一部であるかのような一体感。そして疲れたように少年の体がキョウコに重なる。
「えへへ、これがイチャラブセックスかぁ!」
ごく自然に二人の唇が重なり合う。ちゅっ、ちゅぷぷぷっぷ…れりょ~っとゆっくりとけだるげな音を響かせながら重なり合う舌と舌。普通の恋人同士の事後のような雰囲気。ギャラリーがいたり、キョウコが俺の彼女だったり、二人のセックスがただの練習程度の意味しかないということを無視すればだが。
「あはぁ~……、ゴウ様ぁ、すきよっ…っふぅぅ」
そういうキョウコの口調はなんだかただの練習には思えない気がして俺は罪悪感のような興奮を燃やしてしまう。いったい、いったい俺達はどこに連れて行かれるんだろうか…。俺に行き先を決めることなどできないのだけど…。
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