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エピローグ:金成家の旅行? 彼氏視点
それはあの衝撃の出会いから二週間ほど過ぎたある日のことだった。俺は織乃の家の客間というか応接室にいた。織乃のおじさん、おばさんたちと少し挨拶しただけでお互い目を伏せたままだった。そりゃあそうだ。この応接間にも最近印刷した素人投稿者の雑誌の付録ポスターとして織乃の裸が貼ってある。顔は目線が入っているけど、身近な人間ならまず間違えない程度に織乃だった。
娘の裸が映ったエロ本を印刷させられる織乃のおじさんとおばさんに掛ける言葉なんか思いつかない。まぁ、未だにこの工場で親父が働いているから気まずいのは同じだ。そして俺の方も結局織乃に別れを切り出せずにいた。むしろ織乃は最近なんだか以前より優しい気さえする。
もちろんアイツの影がいつもちらつくけど、俺と織乃の関係は恋人というより友達に戻った感じだ。日常のどうでもいいことのメッセージはすごく送られてくる。本人に言わせれば、受験生を演じる必要がなくなったかららしい。そして織乃にとってアイツは気軽な世間話をするような、彼氏や友達というわけではないようだった。
「待たせたわね」
そう応接室を仕切る衝立の影から織乃がひょっこり顔を出す。きつそうな優等生、昔から馴染んだ眼鏡。きちんと結われた三編み。俺の知っている織乃だった。
「ちゃんと制服できたわね、吉邑」
俺の名前を呼び捨てにする。それを無視して俺は気になったことを聞く。
「スカートの長さが戻ったんだな」
この数週間、織乃のスカート丈は妙に短かった。アイツがセクハラしやすいように。
「そうかもね。吉邑も短いほうが好きだったのかしら?」
そう言っていたずらっぽくウィンクする織乃。ドキッとする。そう、アイツに出会ってから確かに織乃は女の子っぽくなった。アイツに合わせて豊胸したり、化粧したりしているのを差し引いてもだ。彼女のひとつひとつの動作がどこか色っぽくてオンナを意識したものになったのだ。
「いや、俺は今のほうが好きだぜ。織乃っぽくて。やっぱお硬い風紀委員長が織乃らしいからな」
そんな話をしたところで外に車が停まる音がして、織乃が立ち上がった。
「ほら、ぐずぐずしない。行くわよ」
俺たちは高校最後の夏を満喫するためにこれから旅行に行くのだ。この間のアレがなければこのイベントは絶対楽しかっただろう。だが、今ではなんだか悲しいような苦しいような重い心持ちだ。
案の定、大きな車が停まっていた。キャンピングカーだ。見慣れないはずなのに、俺は気がついてしまう。その車のナンバープレートの上に見慣れた傷があることを。小学校の時に俺がふざけて織乃のおじさんの社用の軽トラックに傷をつけたときのものだ。
「こっちだよ、織乃」
そう車体後方からアイツの声がする。豚男だ、相変わらず臭くてきもちわるいやつだ。それなのに、織乃はアイツのところにかけていってしまう。
「フヒッ、吉邑は気がついたみたいだね」
ニヤニヤ俺が乗り込むなり豚男が最低のドヤ顔をかます。車内は豪華なラウンジのようになっていて、L字型の高級感のあるソファとテーブルが設置されている。テーブルの上にはグラスと、小さい氷入りのバケツに入った酒の瓶が入っている。絵に書いたような成金趣味だ。
そして見慣れない男女。片方は老人と呼べそうな年齢で、その隣の女子は近くのとある進学校のブレザー型の制服を着ている。全員、バカにしたように俺のことを見る。その視線から俺はだいたい察してしまう。だが、だとしても織乃のために一言言ってやらないと。
「最低だな、お前」
「そうなの?織乃」
ますます大きくなるドヤ顔。まだ気づいていない織乃がなんとなく調子を合わせる。
「最高よ、豚男様」
「織乃、これは織乃んちの社用車の軽トラだぞ」
織乃が肥満体の醜いクラスメートの隣に座る。
「フヒヒ、そうなんだよ。半年ぐらい前に立霧家が売り払ったのをわざわざさがして今日のために改造したんだ。これなら快適にカーセックスできるでしょ」
そういいながら醜い手が織乃の太ももに振れる。
「んっふぅぅ、そうだったの、吉邑。でも、怒るのすこし遅くないかしら。私の家もお父さんの会社も全部豚男様のものなのに、今さら車ぐらいじゃ驚かないわ」
全員がその言葉にどっと笑う。俺は車内のL字型のソファの端に腰掛けて赤面する。
一通り笑い終えると、老人の隣りに座っていた女子が立ち上がって机の上におかれているグラスを並べ始める。そこで俺は気がついた、グラスは4つしかない。シャンパングラスっていうんだろうか。妙に細長いチューリップみたいなグラスだ。テレビの中でしか見たことがない。そして織乃が立ち上がってこっちに来ると、椅子の下からコンビニ袋を取り出す。プラスチックの使い捨てコップにペットボトル入りの常温オレンジジュースをつぐと俺の前においた。
豪華な内装のキャンピングカー、L字型のふかふかソファの前の机に4つのシャンパングラスがおかれ、少女が丁寧に注いでいく。俺の前には若干高めの100%オレンジジュースが入ったプラスチックの紙コップ。
「今回の旅のメンバーは全員揃ったようじゃな。そんなに遠いとこでもないんじゃが、まずは旅の始まりを祝して乾杯しようじゃないかの。全員グラスを持ちなさい」
その声は老人のものにしてはきつくて有無を言わさない迫力があった。全員が言葉に従ってグラスをもつ。
「それでは、この旅を通じてお互いが仲良くなることを祈念して、乾杯じゃ」
チンチンっとグラスがぶつかる。目の前の男女がそれぞれグラスをぶつけ合う。織乃は豚男のグラスとぶつけて、それから老人のグラスとぶつける。そして最後に女子二人は俺のコップに遠慮がちにぶつけた。誰も俺のプラスチックのコップには乾杯しない。疎外感…。
目の前の男二人は一気に、それこそ味わっていないような感じで飲み干す。織乃も遠慮がちに口をつける。それ、酒なんだろ、俺は心のなかで織乃に言った。未成年飲酒、以前の彼女なら絶対にしなかっただろう。
「フォッフォッフォ、そういえば吉邑と儂等は初めてじゃったの。俺等は織乃の彼氏のことは、イロイロ聞いてはいるがの」
そう言いながら、老人が織乃のグラスを引き寄せるとそれを口に含んでいきなり、口移しで織乃に飲ませた。
一瞬ビックリしたような表情を浮かべたが、すぐに目を閉じて口移しで老人の口から酒を飲まされる織乃。
おい、豚男!お前のオンナなんだろ。どうして何も言わないんだ。俺は不条理にも豚男に対して怒りを感じる。手を出せない自分自身に対して強張った無力感に絶望しながら。
「っぷはぁ、やはり若いオンナの唇は気持ちいいわい。
儂はな、豚男の親父なんじゃ。いつまでたってもメスの一匹や二匹を自分で買おうとしない奥手なせがれのために今回はずいぶん金をかけたわい」
ああ、そうか。コイツが元凶なのか。織乃んちが破産したのも織乃が豚男なんかの言いなりにならなきゃいけなかったのも…。最悪だ、こんなクソジジイのせいで。
痛いほどの感情に突き動かされて俺は立ち上がる。ほとんど躊躇なく、俺は目の前の老人を全力で殴ろうとした。でも、俺の拳は人面にめり込む爽快な感触を得られない。目の前で老人の隣りに座っていた女子が受け止めたのだ。次の瞬間、俺は椅子に突き飛ばされていた。
「うぐっっふ…」
と情けない息が漏れる。
「ボクは七木 井吹(ななき いぶき)。最近権象様のオンナにしてもらったんだ。一応、国体が決まっている☓☓高校のバレー部主将なんだ」
「ふほほ、そんな大切な時期に儂等と遊んでていいのかのお」
「はい、もちろんです。ボクはバレー部の主将の前に権象様のオンナだから、ボール追いかけるよりもおっぱい鍛えてもらうほうが大事ですから」
そう立ち上がった状態で自己紹介する。俺は痛みに耐えながら、それをかろうじて理解する。種目は違っても俺が行けなかった国体に行くことになったアスリートが目の前でその情熱を否定する。
「ふひひ、健気じゃのう。次の試合はさっさと負けて儂のチンポに敗北報告するんじゃぞ」
「はい、わかりましたぁ…んふぅ」
「井吹ぃ、僕にもお酒飲ましてくれないかな、フヒヒ?」
「うん、わかった」
そういって薄金色のお酒を口に含むと、躊躇なくその少女は豚男に口づけした。ショートカットでいかにも体育会系のサバサバした感じだ。ボーイッシュで豚男なんかとキスするなんてイメージできない。でも、目の前でしている。しかも嬉しそうに自分から。
キスしながら豚男が胸をもんでも抵抗しない、体を預けていく。きっと織乃と同じなんだ。まだ心のなかで拒否しているのかすっかり変わってしまっているのかは外からはわからない。
「ぷはぁ…ありがとう♡」
そう言いながら飲ませていたはずのボーイッシュな少女が恍惚とした表情で礼を言う。
「ヒヒ、吉邑、痛そうだね。ちょっとやりすぎたからこっちに来て特等席に座れよ」
そう豚男がいう。ボーイッシュな少女が立ち上がってこっちに歩いてきて手を差し出す。
「ゴメン、ゴメン。御主人様を傷つけられると思ったらちょっと本気で殴っちゃったよ」
俺はその手を掴まずに立ち上がる。どうせ拒否権はないのだ。それでも精一杯の抵抗だ。
特等席は二人の女子の間だった。改造された車両とはいえ、5人で並んで座るとかなりせまい。
「吉邑、しっかりしなさいよ!あふんっ♡」
そう織乃がいう。アイツに胸を揉みしだかれながら。
「仕方ないよ。ボク、最近格闘技も練習してるから。んっくぅぅ…」
そう伊吹さんも言いながらスカートの中に老人の手を受け入れている。
「コラ、こらぁ。そんなにセクハラしないのぉぉ…」
織乃が隣で口だけ抵抗している。もうなんで抵抗しないんだと心のなかで怒ることも俺は諦めてしまっていた。
「えー、織乃の乳首こんなに勃起してるのに?」
「女子にセクハラするのはぁ…んんっふぅ…犯罪なのよぉぉ…ぁんっ!」
そう言いながら織乃の手は豚男の股間を優しくなでている。二人の女子の間にいるのにどうしようもない疎外感を感じてしまう。ふたりとも同じ匂いの香水をつけているのか、はじめは彼女たちの香水が気になった。だが、鼻が慣れるにつれて、徐々にもっと艶めかしい匂いを感じる。狭い車内に思春期女子二人の甘いフェロモンが充満していく。香水よりも直接的に鼻につく艶めかしい匂い。
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