捌日目:スライムの中で日影姉と一緒に溶ける 昼→放課後 三ヶ森学園化学実験室 鋳鞘岸斗 +おしらせ

本題に入る前に一点お知らせがあります。

最近 ウチケットというオンライン状の同人誌の即売会の企画を有志と一緒にやっています。

ウチケット公式(建設中)→ https://uchiket.net/

世界中が新型コロナでてんやわんやですが、新型コロナを避けるためには室内に引きこもるのが一番と聞きました。そういうわけで、ヘンタイオジサンの中の人はみんなが引きこもってシコシコできれば外に行く必要がなくなって感染拡散速度が遅くなって世の中のためになるんじゃないかと思いました。それで、この企画に参加することにしました。言い出しっぺが範を示さないと何も始まらないのでFANZA大規模な割引を開始しています。こんな時だから、もう普段できないようなこともボランティア精神でガッツリやっていきます。

FANZAで下記の作品は95%オフになっています(4月10日まで)。

それから下記の作品は全部50%オフです。FANZAだけですからご注意ください。(4月10日まで)

他にも多くの同人サークルさんに参加を呼びかけています。新型コロナ関連の同人値引きのほかサークル様の企画などもピックアップしているみたいなので覗いてみてください。

それから同人クリエイターの皆様、どうかこの企画を覗いてみてください。値引きや特典をつけて申し込みフォームを記入するとポータルサイトにまとめて表示します。第一弾は4月6日から13日までです。その期間中も様々な企画を準備できればいいかなと考えています。どうか何卒よろしくお願いいたします。

では本編をどうぞ

 放課後、俺達は弓道場に向かうまでもなく招集された。また校内だ。場所は理科実験室、三ヶ森先輩がメールの招集元だった。その理科実験室はたどり着いてみれば独特の臭気を放ち、どうやって入ってきたのかわからない巨大なスライムが赤とも青とも取れない不鮮明な光沢を輝かせながらのたうっていた。
「さて、どうしたもんかね~」
教室いっぱいに膨らんだそのスライム状の妖魔を前にして三ヶ森先輩はポリポリと呆れ気味に頬をかいている。おぞけが走るほど気味の悪い半固体状の不定形の妖魔が閉じられた扉の窓越しに震えている。現在進行系で膨らみ続けるそいつを前にしてさえ三ヶ森先輩はいつもの気の抜けたような余裕を失わない。膨らみ続けるそいつが今にも扉を破壊しそうな勢いだ。
「一応破裂しないように教室に外から結界を張ったんだけどね、これじゃ時間の問題だ。あんまりこの手は使いたくないんだけどね、内側からコイツを叩くしかないかな~」
 そう言って先輩が俺に手を差し出した。
「え?…」
 思わず戸惑う。
「あれれ~いざやん、ひょっとして意識しているのカナ~」
 ニヤニヤしながらからかう先輩。反射的にその手を握る。
「そんなわけないじゃないですか!」
 先輩の手は少し暖かくてサラッとしていた。
「いいよ!中はこうみえて広いからね~、迷わないようにお姉さんの手を握ってなよ」
 俺と最初にあったときに自分のことをこの人は「お姉さん」と呼んだ。あの時、たしかに三ヶ森先輩は俺よりも遥かに年上に感じた。こうしてほんの数年しか年齢が違わないとわかっていてもこの人と一緒にいると俺はひどく自分が子供っぽい気がした。
「じゃぁ、覚悟いい?」
 そう先輩が真面目くさっていった。俺が覚悟してうなずくととたんに子供のように破顔する。
「じゃぁ、れっつごー!」
 理科実験室のドアを開けて中に踏み込む。グニュリと嫌な感覚が全身を包む。生暖かい海で溺れるような感覚。ドロリと全身に絡みついてくる液体感。だが、奇妙なことに息はできた。薄暗いスライム状の妖魔の体内であるにも関わらずだ。
 先輩がこっちだと指で指し示して俺に方向を支持する。固く握った先輩と俺の手の中だけはこの奇妙な液体感がない。先輩に手を引かれて歩き始めた直後、気配を背後に感じる。とっさに俺の体が反応してドロリとした空間の中で退魔礼装が刻まれた漆黒の木刀を払う。確かな手応え。薄暗い空間の向こうに赤黒い触手が撤退するのが見えた。
次の瞬間先輩に腕を引っ張られる。見れば先輩が退魔符を放ち四方八方から来る赤黒い触手を破砕していた。液体空間の中で護符の放つ破裂音が変な感じに響く。先輩の放つ光の護符が駆けるたびにまるで初めからそうなるべくしてあたっているかのように完璧に触手に弾け、粉砕していく。
見通しのよくないスライムの体内、チリチリと肌が焼けるような感覚が生ぬるい液体敵空間の中に感じる。一瞬俺は自分の目を疑った。先輩の白い肩が見えているのだ。そして自分の制服を見てパニック状態に陥る。あちこち繊維が脆い部分からまるで繊維が解けるようにして擦り切れるように破けていっているのだ。
「なかなかおもしろい場所だね」
 先輩がいつもの飄々とした調子で言う。先輩、裾溶けてますよ。白い太ももがチラチラやらしい。思わず目をそむける。
「ふふ、時間がかかると私よりいざやんの理性が限界かな。急いだほうがいい…かな」
 そう俺のことをからかって速歩きで先輩が前に進む。まるで水の中を進むような全身にまといつく抵抗感。ピンク色の見通しの聞かないスライムの内部でも先輩の凛とした姿は輝いてみえる。
「いざやん、後を警戒してよ!」
 その言葉に反射的に後ろを見る。赤黒い触手が直ぐ側まで迫ってきていた。反射的に俺の魔祓い礼装を施した木刀がそれを叩き潰す。
「ナイスショット!」
 先輩はそう言いながら大したことないと言いたげに涼しい顔でさらに数枚の符を放ってずっと先からこちらを伺っていた触手を粉砕する。
「そろそろ終わりかな。後は任せたよ」
 そういう先輩、背後から一度に数十本の触手がのたうつように不快な音を立てながら襲いかかってきた。先輩の手を掴みながら必死で対応する。一本二本三本、途中で数えることもできなくなるほどの波状攻撃、スライムの中で動きにくい体を無理に動かす。汗が浮かび、チリチリと肌を焦がす。
 突然握られていた手が強く引かれ、体勢を崩す。
「日陰姐姉!」
 思わず叫ぶ。振り返れば、下からせり上がってきただろうイソギンチャク上の触手に下半身を飲み込まれた先輩がいた。
「コラ、ウチに構うな!」
 後を振り向けばさらなる触手。木刀で不快な感覚に耐えながらそれらを潰していく。
「っふぅぅ…やめろぉぉ…気持ち悪いぃ…」
背後から聞こえてくる先輩の声。過ぎにでも助けに行きたいのに触手たちの波状攻撃は止まる気配がない。
「はぁ…あああ、クソっ!おおっ…んすぎるぅ…飲み込むなぁ」
 どことなく艶かしく肩で息をしながらも、符の弾ける音は止まらない。先輩も戦っているんだ。俺が指示された持ち場を離れるわけにはいかない。必死で触手を叩き潰し続ける。
「っ…はぁっ、そんなぁ…や、やめろおおおおお!」
 声だけが聞こえる。だが、俺を呼ぶ声はまだ聞こえない。グチュグチュと淫らな音が聞こえても、俺は眼前の敵に相対し続けた。
 そしてやっと触手たちの容赦ない波状攻撃が止む、振り向くと胸の上まで触手に飲み込まれた状態で符を放ち続ける、先輩がいた。
「ふっぅ…やめろぉ!ひゃぁぁ…」
 そう頬を染めて言いながらも緻密な精度で符を投げ続ける先輩。先輩を飲み込んでいる触手が震えているあたり、かなり下半身でも抵抗しているようだった。
「いざやん、手が空いたら、こいつを突き刺してくれないか…ぁっんん…」
 先輩が涼しい声で俺にそういった。なんとなく頬は赤かったし、声色もいつもと違う。でも俺に対してクールな姿を見せようとする先輩の矜持がかっこよかった。
「はい!」
 やっと更新された命令に俺は思いっきり返事して、木刀を突き刺す。そしてグチュグチュかき混ぜる。
「んんっ、おい、バカぁっ…んんっつっ突き刺す場所を考えろぉぉ…んっふぅ」
 先輩の叱責が飛ぶ。確かに手に伝わる感覚にはどこか触手のものではない感覚がある。次の瞬間その意味を理解して木刀を引き抜く。
「あ、ごめんなさい!」
 引き抜かれたイソギンチャク触手の裂け目からピンク色の体液が吹き出す。
「ん、こいつめ!巫術八式!蟲殺切符!」
 次の瞬間、イソギンチャク上のそれが粉々に弾け飛び、そして俺たちを飲み込んでいたスライム状の妖魔が液状化した。教室はまるでピンク色のプールだ。
「まいったね。これじゃぁ後始末が大変だ!」
まだ手を握ったままの先輩がそういった。振り向いて俺はめのやり場に困る。先輩はイソギンチャク上の触手に飲まれていたせいで、胸より下の衣類が全て解けてスライムだらけだった。まるでピンク色のプールのような理科実験準備室は腰上ぐらいまであったから肝心の部分は見えない。でも先輩の形のいい乳房が丸見えだ!
 慌てて視線をずらす俺。
「あれれ~、いざやん、意識してるのかな~?」
いたずらっぽく先輩がそう笑うとまるでいたずらするように俺の背後をとる。掴んだままの俺の手は、更にきつく絡められる。背後に先輩の柔らかい重み、そして2つの突起を感じる。俺もスライムの中にいたせいでジャケットはほぼなくなってシャツだけになってしまっていたのだ。
「先輩、からかわないでくださいよ!もうすぐ人が来るんでしょ」
「ふふふ、一生懸命頑張ってくれたいざやんに先輩からのささやかなご褒美だよ」
 ふっと、耳元に息を吹きかけて先輩がそういう。こんなご褒美がもらえるなら何度だって視線をくぐるし、こんなご褒美がなかったって先輩のためなら海でも山でも俺は戦うというのに。 その数分後、月影先生達が駆けつけて、俺達の一瞬のロマンスは終わってしまった。最後に先輩は唇に指を当てて、「秘密だよ!」っといたずらっぽく微笑んで、俺の胸はドキッとはねた。
 慌ただしくスライムだらけの理科実験準備室の後片付けが始まる。いつもの弓道部の面々だ。魔祓い巫女以外の部員も巻き込んでの大掃除だ。だけど何となくいない。昨日はいた競先輩がいない。眩しいスラリとした体が目に焼き付いている。
「あれ、そういえば競っちって今日は陸上部の方だったっけ?沙汰輝はいつもどおりサボりかもしれないけど」
 そう先輩が気軽にいう。あまりにもフラットな口調だったせいで俺に向けられた言葉かと思ってしまう。だが、答えたのは月影先生だった。あの厳しくもクールな月影先生にあんなにも気軽に話せる三ヶ森先輩に俺は今まで以上にかっこいいと感じてしまう。
「いや、今日はいつもどおりならウチのはずだ。陸上部からは特別な連絡は入っていないが…なにか予定変更の事情があるのかもしれないな」

さてこんなクールな日影姉ですが、特大のネタバレをかますと…

コメント

タイトルとURLをコピーしました