放課後、臣川は競とあっていた。
「大丈夫だった。競の言ってたこと。弥尋先輩にはちゃんと言っておいたし、競は気にしなくていいと思う」
そう競に言う。まぁ、ないとは思うけど競がSNSに興味を持ってシェイムチャレンジに参加してきたら嫌だからだ。彼女の無自覚なエロスに、鍛えられた体やスリムなボディは多分男だけじゃなくて女子からも人気が出る。そんなライバルの出現は事前に防いでおかないと。
「ありがとう!さっちゃんが友達でボク良かったよ!」
何も知らない競がそういってわらう。彼女の中性的な魅力は学園でもかなり上位に来ると思う。いつか一緒にシェイムチャレンジしてみたいな。そんなことを思ってしまうとジュンっと股が濡れる感覚がある。
「お前たち!気を抜くんじゃないぞ!最近どうも妖魔の行動パターンがおかしいからな」
そう月影先生が言う。サバサバした性格に魅力的なボディラインに思わず嫉妬してしまう。月影先生もシェイムチャレンジに出てほしくないな。黙っておこう。
それから数時間して沙田輝は繁華街をフラフラ歩いていた。ファックブックで連絡をくれた男がいるはずだ。一応任務の見回り時間中だがすでに彼女の頭にそんなことは残っていなかった。
「あ、沙田輝ちゃん、こっちこっち!」
そういって薄暗いラブホの影から出部男が手を降っていた。最低の教師だ。セクハラじみた視線、脂ぎった肥満体、テカテカの禿頭に加齢臭。そう普段の沙田輝なら感じるはずだった。学園で一番最低な教師、そう彼女も出部男のことを認識していたはずだった。
それなのに、ラブホの影からその男の姿を見た途端カチカチカチっと承認のリズムが耳元で奏で得られる。ああ、この人に認められたい。この人に好かれたい。ドキドキと着崩した制服の下で胸が高鳴る。
思わず駆け寄っていた。
「あのメッセ、先生のだったんですか~」
わざと上目遣いで媚びた声を出す。少しでもこの人に好きになってほしかった。
「そうだよ。スカートめくって見せてくれるかな」
そうにちゃっと気持ち悪い笑顔で中年教師が言う。ふつうなら一発アウトとのセリフ。でもあたしはその笑顔を気持ち悪いと認識しながらも嬉しく感じてしまっていた。あたしのことをメスとしてみてくれてる!
ここはまだ外なのに、でもこの人の言うことには逆らえなくて、普段よりも更に短くしたスカートの裾をめくりあげる。
「フヒヒ、すでに濡れてるんだねぇ、沙田輝ちゃんはビッチなのかな?」
また粘つくような言葉が発せられて絡め取られたあたしの胸がドキドキしてしまう。
「もちろん♥あたし、ビッチなんだよぉ。だ・か・ら・早く入ろーよ!」
あたしは確かにイマドキの女子だと思う。流行だって気にするし、かわいくなりたいといろいろ工夫する。男子がどんなことが好きかもリサーチしてる。でもビッチなんていえない。今までエッチなことを誰かとしたこともないし、援交とかそういうリスキーなことに手を出すつもりはない。
でも、ひょっとしたらそんな考えは間違ってたのかもしれない。ファックブックでいろんな男の人と抱き合う同年代の女子の動画をたくさん見た。みんな幸せそうで、羨ましかった。あたしもイマドキ女子としてハメ撮りしてみたくなった。あたしのほうが彼女たちより可愛い自信があるし。こうしてデブ男のエロい視線にさらされたら股間がキュンキュンしちゃってるし。
「そうだね、じゃぁこっちからVIPルームに入ろうか」
そう言ってエントランスではない非常階段の扉を開ける出部男先生。その男らしい大きな手があたしのお尻をスカートの上からお尻を包み込む。思わず、お尻を押し付けてしまう。
「沙田輝ちゃん、いいケツしてるねえ。これは叩きがいがありそうだ」
「ええ、そうですかぁ~。そう言ってもらえると嬉しぃですぅ~」
今まで出したことがないほど媚びた声。今から、あたしこの人にお尻、叩かれるんだ…。胸が高鳴る。
「じゃぁ、沙田輝ちゃんのケツを掴んで天国までエスコートしよっかな」
「はい♥おねがいしま~す!あたしのお尻かわいいっしょ?」
媚びたようにフリフリ最低教師の手にお尻を押し付ける。
「そうだね、フヒヒ。ここが今日のステージだよ」
そういって最上階の扉を開ける先生。いままでラブホなんか入ったことがないけど、そこはわかりやす程にそういう目的のための部屋だった。派手なショッキングピンクの壁紙キングサイズのベッド。そして巨大なテレビ。
「あ、いらっしゃい♪沙田輝さん」
そう言って声をかけてきたのは美術部の部長、弥尋先輩だった。ドキッとする。シェイムチャレンジの女王、競が最初に心配した相手。あたしにファックブックを案内してくれたすごいヤツ。
カチカチカチっといつもの承認のハーモニーが耳元で聞こえる。ああ、この人すごい。ライバルとしてシェイムチャレンジの女王の存在に興奮してしまう。
「ほら、中にはいって。今日の主役は沙田輝ちゃんなんだか」
そう言ってお尻をそのラブホテルの中に向かって押される。あたしが主役…弥尋先輩も協力してくれる…。胸がドキドキ高鳴る。
「わたしは今日はただの撮影係でよばれただけだから気にしないで。それより、沙田輝ちゃんまずは裸になって体を確認させてほしいわ。これから撮影するんだから汚れてちゃいけないから」
当然だ。あたしは制服に手をかける。焦らすように情報の先生の前で体を揺らしながら制服を脱いでいく。まずはスカート、そして制服。少し派手目な勝負下着を見せつけるようにしながら脱ぐ。パンツもブラも。ソックスとアクセだけになったあたしを見てもらいたくて自然と胸が高鳴る。
「ねぇ、それ何?」
出部男先生が指差す。あ、すっかり忘れてた。退魔印があたしのお腹に描かれてる。魔祓い巫女として妖魔に知らない間に接触しても相手が低級なら体を守るために素肌に刻まれた簡易防御…。確かに場違いだしこれからの撮影で映っちゃうのは多分魔祓い巫女としても良くない。
「あ、ごめん!すぐに消しちゃうから、許してメンゴ!」
そう恥ずかしくて顔を赤くしながら叫んで部屋の片隅にあった全面ガラス張りのシャワールームに駆け込む。鬱陶しい退魔印をたっぷりのソープでゴシゴシ落とす。ここに妖魔がいるはずないから大丈夫だと確信しながら。
カチカチカチっと嬉しそうに承認の羽音が大きくなった気がする。早くあたしのことを撮影して欲しい。みんなに見て欲しい。あたしってメスとしてのポテンシャルスゴイんだから。あたしのシコい体をアピールしたい。嬉しくて全身が高揚する感覚がある。キュンキュンしてる。
「ふふふ、わたしも手伝ってあげるわね」
そう言って弥尋先輩がシャワーで濡れたあたしの体を拭くのを手伝ってくれる。
シャワーが終わって渡されたのはあたしの着ていた勝負下着よりずっと派手な真っ赤なマイクロミニのショーツとブラ。そして制服をもう一度着なおして今日の撮影のプログラムを耳打ちする。
スゴイ、想像しただけで興奮してしまう。濡れちゃう。まるでアイドルみたいだ。
「準備できたかな?ブヒヒ」
鼻息が荒いサイテー教師がそういう。あたしに興奮してくれてるんだ。嬉しくて最高の笑顔でうなずく。
「いつでも、いいでーす!」
ショッキングピンクの部屋、キングサイズのベッドの上で制服姿のあたしがカメラに向かって笑いかける。弥尋先輩が撮影開始の合図をくれる。
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